着物の歴史:小袖・・進化の過程
貫頭衣を発明した後、体温保持と身体保護の効果を高めるために両脇を縫い筒状の袖をつけるようになりました。
袖を縫い付けるのは平行に裁断し縫うだけなので簡単です。しかし袖をつけると着脱しにくくなります。そこで次に体の前の部分の縫い合わせを解いたと想像されます。
ただし、ここで問題が発生します。前が空いているとそこから風が入って寒いです。その対策でさらに前身頃部分が重なり合うように衽部分(おくみぶぶん)が付けられて、更に首回りの保護と防寒性向上のために衿が付けられました。
そうすると現在の着物の形にかなり近づいてきます。こうして進化の過程を考えますと貫頭衣から着物が生まれてきたのが想像しやすいと思います。
貫頭衣は直線裁断の簡単な衣類で、そこから進化した着物も同じ特徴を持っているのが分かります。